欠陥住宅の原因

欠陥住宅の原因


欠陥住宅とは、住宅として当然あるべき機能を果たさないもの
のことと説明しましたが、実はもうひとつ欠陥住宅とされるものがあります。

それは、特に注文住宅において発生するのですが、「イメージと
違う建築物」あるいはその「箇所」のことを指します。
原因はただひとつ、「作り手」と「住まい手」の十分な意思疎通が
図れていなかった結果です。

住宅とはいえ”モノ”なのですから、長所短所は有って当然です。
住まう人も”複数”ならば、その使われ方にもたくさんのパターン
があるわけですから。

建築家の立場から言えば、使うほどに愛着をもち、手入れをしなが
ら大切に使っていくのが住まう人の愛情であり、心構えなのではないかと
思うのですが、なんせ一生に1回の大きな買い物だと思っている
施主がほとんど。住み始めた時点で「パーフェクト」な住宅
を求めるのが日本人的な感性のようです。

何事も基礎が大事なように、建築においても十分な計画をすること
がとても大事なのですが、その「十分に考える」部分が若干軽視
されている時代のような気がします。

建築士は、建築に関するすべてのことを明確に説明する義務がある
のですが、素人である施主に、
・構造的なこと
・予算的なこと
・日程的なこと
などを含めて、最適な提案をするには、かなりの知識と対人技術が
必要になります。

また、施主の方も、素人にはわからない専門用語で説明されると、
追及することを避け、あいまいなままの工事着工、不本意な住宅の
完成といったことになってしまっている現状もあります。

どうも「大切に作る」という双方の基本的な思想が欠けているよう
な気がします。

建物を設計するのは、建売住宅であれ分譲マンションであれ
建築士 という技術者の仕事、実際に手を使って造り上げる
のは施工者の仕事ですが、
後世「この家は誰が建てたの?」と問われたとき、
その答えはすまい主である「施主」ということになります。

大阪城を作ったのは誰? 答え:大工さん
という古典的なナゾナゾを思い出しますね。

技術的な部分は、建築士や大工が引き受けたとしても、その家を
建てたのは、住まう人=施主自身。

悲しいかな、おこってしまった、見つかってしまった不良部分や
欠陥部分を、100%は自分以外の人のせいにすることができない
のです。

だからといって悲観しすぎる必要もないと思います。
建物は生きていますから、正しい修復作業で息を吹き返すことが
できます。

たとえ計画が弱かったと反省することがあったとしても、住まい方
というのは、ある程度のサイクルで見直していくものです。

手を加え、時間をかけながら、建物を愛し、“健康な器”として
使えるように愛してくださいね。

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