債務不履行に関する法律

民法415条(債務不履行による損害賠償)
債務者が、その債務の本旨に従いたる履行をなさざるときは、債権
者は、その損害賠償を請求することを得。債務者の責に帰すべき
事由によりて、履行を為すことあたわざるに至りたるとき、また同じ。
◆解説
債務不履行とは、契約不履行ともいい、債務者が正当な理由もない
のに債務を履行しないことをいいます。
簡単に言うと約束違反ということです。
住宅建築でいうと、請負人である建築業者が、請負契約通りの工事
をしないこととなります。
しかし、建築においては、民法634条で
『……ただし、瑕疵が重要ならざる場合において、その修補が
過分の費用を要するときは、この限りにあらず。』
という「請負人の担保責任の特則」が規定されており、一般的な
債務不履行の色が適用されない場合があります。
第416条(損害賠償の範囲)
1・債務の不履行に対する損害賠償の請求は、これによって通常
生ずべき損害の賠償をさせることをその目的とする。
2・特別の事情によって生じた損害であっても、当事者がその事情
を予見し、又は予見することができたときは、債権者は、その賠償
を請求することができる。
◆解説
損害賠償の範囲には、1に述べられている通常生ずべき損害(債務
不履行によって起こると因果関係がはっきりしている損害があたり
ます)と、2に述べられているように、予見できなかった特別の
原因とがあります。
住宅建築の場合、どちらの理由にせよ瑕疵と認められた場合には
損害賠償の請求ができます。
しかし民法上での規定と、住宅品質確保促進法での規定には若干
差があり、それよりもさらに契約書の内容が優先されるため、具体
的な損害賠償内容については裁判に持ち越されることになります。
第541条(履行遅滞等による解除権)
当事者の一方がその債務を履行しない場合において、相手方が相当
の期間を定めてその履行の催告をし、その期間内に履行がないとき
は、相手方は、契約の解除をすることができる。
◆解説
たとえば建築工事が滞った場合、建築主は契約に基づきその工事の
催促をすることができます。また、その履行が不可能だと思える時
は、契約解除することも可能です。
第545条(解除の効果)
1・当事者の一方がその解除権を行使したときは、各当事者は、その
相手方を原状に復させる義務を負う。ただし、第三者の権利を害
することはできない。
2・前項本文の場合において、金銭を返還するときは、その受領の
時から利息を付さなければならない。
3・解除権の行使は、損害賠償の請求を妨げない。
◆解説
契約の解除に付いて定められた条文です。解除とは、契約が有効に
締結された後、当事者の一方の意思表示又は双方の方によって、
契約がなかった状態に戻すことを言います。
解除するまで、契約は有効なので、解除をなし得る権利を得なけれ
ばなりません。このことを民法では解除権と言います。
